1987年、大阪府堺市生まれ。東京の映像制作会社で13年間勤めたのち、「暮らしや会話が仕事の真ん中にある場所を探していた」という思いから、沖縄・大宜味村へ移住。 観光の知識ゼロで飛び込んだ村の観光協会で、“聞く・読む・見る”日々を重ね、移住2年目の36歳でまさかの会長兼事務局長に。 移住5年目の現在は「観光は、対話と交流をひらくもの」という視点から、村の未来を考える観光教育や、村人の暮らしを訪れる人にそっと手渡すようなプロジェクトに取り組んでいる。 “ふるさとを持たない自分”が、村でふるさとをつくるような仕事に向き合いながら、「観光とは何か?」という問いを現場から探ることを続けている。
都会での忙しい日々に違和感を感じ、「移住したい」と言い続けていた当時32歳の僕が、気づけば沖縄の小さな村で観光協会の会長になっていました。 目的があったわけでも、立派な夢があったわけでもありません。ただ、人の話を聞き、誰かと関わるうちに、少しずつ“意味”のようなものが生まれてきました。 観光、教育、地域づくり…。どれも特別な力が必要なわけではなく、「聞くこと・見ること・読むこと」の連続です。 そして私は、目的や欲を持たないことが、人を動かすこともあると実感するようになりました。 この講義では、「目的がないからこそ始められること」について一緒に考えてみたいと思います。 「なんとなくモヤモヤしている」「自分に何ができるかわからない」そんな今の気持ちも、きっとあなたのこれからの始まりなんだと思います。